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基本理念
経済再生から地域再興へ

スローガン
活力を漲らせ華やかに未来を描く道

理事長所信

【生きていく智慧を培い活かす】
人々と調和し価値観が多様化する現代において、培ってきたものを蓄え、相手を柔軟に受け止め、他を慮る道徳心、礼節、謙虚、感謝といった精神性があるのは、日本人ならではのオリジナリティであり、希薄化した他者への思いやりは失われたのではなく、忘れかけていたのだろうと幾度となく思うことがある。古より「道」という言葉に宿るこころは日本の象徴だと言える。茶道、華道、剣道、弓道といったこの国の芸事や武芸に「道」の一文字がつくのは、それが自分を磨き、高める為の「道」だからであり、勝敗よりも礼義を重んじ、相手を敬い、感謝の念を忘れない。そんな境地に通じる「道」がこの国ならではの矜持であると私は信じている。  
幼少期から躾のなかで礼節を教えられ、相手を思いやる事で考え、それが生きていく事の基本となる。そこから成長期である青年は培う事を求め、協調性を育んで失敗を繰り返しながら時代を生き抜き、人と人との結び付きによって力を蓄え、それが智慧となっていくのである。そして、この過程を青春と捉えて、冒険していく事ほど楽しい事はないと思う次第である。
青春とは、人生のある期間を言うのではなく、心の様相を言うのだ。優れた想像力、たくましき意志、燃え滾る情熱、安易を振り捨てる冒険心、こういう様相を青春と言うのだ。米国の詩人サミュエル.ウルマンの青春の詩の冒頭の一節に「年齢を重ねるだけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。」と記されている。この心さえ失わずにいれば、いくつになっても理想を追い活力を漲らせ新たな価値を生み出す、そして未来を主体的に創るイノベーターになりえるのである。その道半ばである青年は人間形成しながら理想を求めて己の器を広げていく。これこそ私が考える一つのJC道である。

【社会変革に必要なものを兼ね備え地域に必要とされる人財】
人間社会が経験を得た価値判断に基づいて選択し、発展してきた経過が歴史であり、人類が自らの手で築き上げてきた形が文化である。その歴史と文化を通して受け継ぎ、また伝えてきたことが伝統であり、人はそれを有益とすれば包括的に文明としてきた。その歴史と伝統の延長線上に、我々は存在し、生かされている。その精神は、心の中にあり、磨いていかなければならないのである。
1949年、戦後荒廃した最中「新日本の再建は我々青年の仕事である」と志を立て、この国に青年会議所の灯火がつき、70年間、絶やすことなく受け継がれてきたその強い精神。そして、この地域でも同じ志を持つチャーターメンバーと言われる青年有志が集い全国で749番目の認証を受け菊池青年会議所が発足された。32年間、現在に至るまで社会情勢は変わり、また災害にも見舞われながら幾多の試練を乗り越え、何一つとして安易な年はなかったと思う。それでも、己自身と向き合ってきた時間、地域に対する情熱、人々との絆、志の高さは変わることなく青年会議所の魂を紡いでくることができた。
学び舎と言われる青年会議所に入会したのは13年前。そこには、地域の未来を本気で考え、利害関係なく直向きに汗を流し、情熱を注ぐ先輩達の姿があった。それは、これまでの価値観、人生観をも変える出来事であり、それまで自分の事しか考えていない私にとって衝撃的であった。当時のそこで出逢った人達は、既に青年会議所を卒業し、今では地域のそれぞれの立ち位置でリーダーと言われるようになる、即ち地域社会に必要とされている人財になっている。その姿は我々にとって憧れであり地域の誇りだと感じながらも、その背中を追いかけている途中であり、社会人になってから今後生きていく上での光明となったのである。
青年会議所は世の為、人の為が自分の為となり、自己成長を通して己の価値を高めていく場所であり、自身の価値観を根底から変えてくれた、この組織に出会っていなければ私は生き方が違っていたかもしれない。また、この地域に存在しなかったかもしれないと時折感じる事がある。しかし、機会を頂いた御縁に感謝し、学び舎を通して社会変革に必要なものを兼ね備え、己の価値を高めて青年期の間に未来を描き後世に語り継ごうと覚悟を決めた。

【核心を追求し続け現実から目を背けず強い精神を養っていく通過点】
幼少の頃から、派手な物を身に着け、着飾ることを好み、戦国時代でいうかぶき者に憧れていた私を母は、生け花、日本舞踊、ファッションショーによく連れていってくれていた事が今でも鮮明に記憶に残っている。そのように育った私は、人を見た目で判断しがちであり、自己中心的であったが所以、社会人になってからかなり損をしていた事だろう。しかし、華やかさの影では日本舞踊の練習風景を正座で見させられ厳しい稽古に耐え抜き、耐え抜いた者だけが舞台に立つといった事を子どもあった私に言葉なくとも教えられたのである。
人口約48,000人の町で育った少年期、小さな町ではあるが豊かな自然と四季折々の農産物、観光地として栄えていた町であり、豊富な水量と肥沃な大地を誇る菊池川流域では、古くから米作りが盛んに行われた。江戸時代、収穫された米は集散地の山鹿から水路を伝って天下の台所、大阪へ、その良質なものは西の大関と評されもてはやされた歴史があり、現在では、日本を代表するものとなっている。また集合的に建ち並ぶ飲食店や温泉旅館など観光客をもてなす心も持ち合わせ、賑やかで派手さがあるこの地域は多くの可能性があると希望を抱き、社会人になってからも存在感を表したいと考えていた。
私は青年会議所に入会してから全ての出来事に刺激される日々に、この組織の中で何かを見出そうとしながらも、入会当初は単に目的意識もなく派手に大きな事をやりたい、憧れの先輩の真似をしたいと遮二無二に考えていた私に対して価値観を根底から変えてくれた。豪傑と呼ばれる先輩達は目立つ事や派手にやる事ではなく、地域にとって必要とされる人財に育成される場所であるのだと身をもって教えてくれ、その度に華やかな目標を与えてくれた。先輩達は私にとって不得意分野の課題をあえて与えることで、オールマイティプレイヤーとなれるよう私を育ててくれた。その結果、私は多角的な観点で物事を見て、ひたすら走り続けることが出来た。そんなある日、私に大きな出来事があった。常に自分を見守ってくれていた心の支えである母を、病で亡くしてしまったのだ。出来事が大きすぎて、考える事や目標も見失い、母が大半を担っていた実家の会社も畳んでしまい、青年会議所に所属している意義も見出すことができなくなった。その時、精神が崩壊し退会も考えるようになった。しかし、そんな私の心を立ち直らせてくれたのはJCの青年達だった。
いつか大切なもの、愛する人を失う日がくる宿命を受けいれることこそが、現実から目を背けず強い精神を養っていくための通過点であると教わった。そこから立ち直り、多くの機会を経験させてもらったからこそ、今の自分がいるのだと改めて感じる次第である。

【創造的復興】
平成28年熊本地震が発災してから早3年、幸いこの地域では被害は少なかったが、発災前と比べ明らかに町の賑わいや、市民の活力が低下していると感じる。そして、熊本市に人口が一極集中し、格差の広がりを見せ始めた。富を得る者は益々富を得る、貧しき者は益々貧しくなる出来事の一つでもあった。しかし、嘆いていてばかりでは何も生まない。JCだから出来ること、青年としてのイノベーションを起こし、地域にとって期待される事をメンバーが互いに研鑽し合う中で見つけ、市民の活力源になっていくのは青年会議所としての使命である。
「曇りなき心の月を先立てて、浮世の闇を照らしてぞいく」
戦国武将、伊達政宗の辞世の句で、先のわからない戦国の世を、月の光を頼りに道を進むかのごとく、自分が信じた道を頼りにただひたすら歩いてきたという意味である。被災してすぐ救援物資の連携を図った時、こんな時にJCが動かなければ存在意義がないという想いで必死に支援作業に励んだ。その時、団体間の壁など無く、多くの人と連携することで、人対人の心が通じ合うことができた。それは、まさに自分自身が今まで団体という枠組みに捕らわれていた結果の考え方であり、嬉しさの反面、今までの自分の心の狭さを痛感させられた出来事であった。
2017年度に全国の青年有志の復興支援金のお陰で熊本ブロック協議会主催の基、復光祭を菊池地域で開催し市民・県民に対し未来へ向けて希望をもたらす事が出来たのは大きな意義があった。青年会議所内だけでなく行政・他団体・地域との連携は、青年だからできた事も踏まえ、まさに市民の活力源そのものである。今までの独立自尊のやり方だけでやるのではなく、知恵を出し合い横の連携を図って開催できる学びがあった。
これから志という光を頼りに信じた道を歩いていき、我々自身も心の充足感を得ていかなければ真の復興は成し遂げられない。そして、この地域の未来を描いて、希望を抱き青年としての使命感をもって行動すれば、例え困難な時代になろうとも自らが挑み未来を切り拓いていく事で、必ず必要とされる人財になり得る。いまだなお復興の道半ばであるのだから風化させないように、そして得られる心の充足感を市民と分かち合う日が来るまで運動を続け、青年が先頭に立ち繋がりを図って行けば、地域に希望をもたらすものが生まれてくるであろう。そして、自主自立し未来の子どもたちへ託していく為にも、責任と役割を果たすことのできる当事者として意識を向上し夢を描き未来を見据えた地域像を確立していくことが必要である。それは我々が見出すのだ。

【地域に希望を届ける運動のコア政動社変】
政治を動かし、社会を変える政動社変を成すには、まず政策を見極める力を持つことがなにより重要である。2017年度に菊池市長選ローカルマニフェスト型公開討論会を開催し、その時掲げたマニフェストの検証会を開催するのも我々の担いでもあるが、地方の地域のリーダーと言われるのは市長だと大半の市民が思うであろう。その市長が掲げたマニフェストを青年会議所だけが検証するのではなく、市民と共に検証する事こそ大きな意義があり最終的に判断するのはあくまでも投票した市民である。
我々は政治に対して中立を保ち、その足掛かりとなる検証会を開催しなければならない。しかし、選挙になると形作られた動員であっても市民の関心度は高まる。その反面、検証会になると観客動員が見込まれないのは歴史が物語っている。それだけ政治に対して無関心なのが数値で見えるとなると、費用対効果が低い事業には開催する意義が無くなり、メンバーのモチベーションも上がらない。それでも、無関心のままでは討論会を開催した意味が無くなる。それには、未来を見据えて若年層から養う力を見越した主権者教育こそが真髄を極めるのである。その中で政策を見極める力はそれぞれにあるかもしれないが、「政策リテラシー」を身に付けるためにこそ存在している。勿論、学校が生徒に教える国語、理科、算数も政策を見極めるために欠かせない知識である。しかし、子供たちに政治の仕組みを教える事、また、政治的中立性を担保した上で、選挙の意義や投票権を行使するための知識を伝え、積極的に政治に参画しようとする意欲や態度を育む政治参画教育も重要なのだ。何故なら、国民のレベル以上に、政治のレベルは上がらないからだ。だからこそ選挙権「18歳以上」への引き下げに伴い、その年代に対して意識させ政治や政策に対して無知、無関心を無くして行きたい。傍観者から主観者に意識が変われば、政策本位の政治選択として国を支える主権者意識・自国を誇れる国家観の向上に繋がる第一歩であると私は信じている。

【無限の可能性を秘めている青年会議所の美学を追求する】
バブル期の恩恵を受けた者が口にする「昔はよかった」そういった懐古主義も悪くはない。しかし、それでは時代の変化、成長にはついてはいけない。もっと面白い方法はあるのではないか、もっと楽しい方法があるのではないかと可能性を信じて先駆けていかなければ、平成という一つの時代が終わりを告げ新しい時代に突入する今、懐古主義だけでは、どんな組織であっても衰退していく一方である。
2017年度に創立30周年を迎え、菊池JCの歴史や礎の再確認と深さを知り、畏敬の念を表すことができた。そして会員の意識の底上げがなされ2018年度は熊本ブロック大会を主管したことによって地域をより知ること、地域の「たから」を県内全域に波及させることができ組織力が高まった。苦しさや楽しさの中で己自身に何が足りないかを知ることは、会員にとって大きな成長の糧となったはずだ。これを機に、前に前にと進み時代を先行くJC運動を発信していくことは必須である。しかし、これまで我々がやってきた事が全て正しいとは限らない。だからこそ、これからも地域に寄添い必要とされる事業を構築していけば時代のニーズが自ずと見えてくるであろう。その為には、時代と共に学んでいくしかない知識がなければ、知恵はでることはない、だからこそこの地域の事を誰よりも知る必要がある。
今一度見つめ直し、深く知ることで、受け継がれてきた運動そのものを進化させることができるのであり、その進化こそが無限の可能性を広げ、メンバー自身の自己成長と成し面白さとなって返ってくる。その経験によって構築していく過程を修練と捉え、それを乗り越えた者だけが楽しさを見出せるのであり、イノベーションを起こす思考を持つ事ができる。政策立案実行団体として行政や民間では出来ないこと、我々だから出来ることを行い、会員自身が目的達成した後の達成感は青年会議所の醍醐味であり自信になって返ってくる。現状分析から行動に至るまで学ぶ事が多ければ多いほど、得られるものが大きく会員同士の資質、意識の変化が早い、まさに青年会議所のプロセスの美学である。その美学を追求してこそ青年会議所に所属している価値があるのである。
今後も伝統を重んじながらも昔に捉われず、新たな成長の糧となる面白さを求め、好奇心を持って華やかに進んでいこうではないか。LOMの創立40周年、そして次の熊本ブロック大会の為にも次世代に証を残し伝えていこう。我々は青年なのだ、進化し続け止まることなかれ。何も恐れることはない。

【垣根を超え、多くの財産を身に纏う】
入会して2年目で右も左もわからないまま出向を経験し、そこで多くの友人ができた事は私の一生の財産であり、お金では買えない価値となっている。その多くの友人が一生の財産であり、身に纏うことで豊かな人生を送る一つの武器になりえるのだ。出向のシステムを活用し経験した事によって俯瞰的な想像力が得られ、活力も漲ることとなった。それは、青年会議所の魅力の一つである。
自分にあったフィールドでいいから勇気を持って一歩前に進んだ時、目の前に広がる景色が変わるはずだ。せっかく入会したのならば、一度は経験してもらいたい。そこには同世代でもがいている仲間、価値観が共有できる仲間、同じ目標を持つ仲間、様々な分野のプロフェッショナルの人間と出会えるはずだ。LOMは違っても同じJCメンバーとして1つのベクトルに向かい活動する中で、俯瞰的な視点で判断できる視野を養い、尚且つ同じフィールドで活動ができることは、ありがたい限りである。そして、人は人でしか磨かれない。だからこそ多くの仲間と出会い、己の器を広げ、人生の財産にして欲しい。その中で義理堅く、人情味が厚い人間に出会えた時、己に足りない部分に気づくであろう。
埋めてくれるフィールドが目の前にあるのだから、自ら飛び込んでいこう。そこにはあなたを待っている人がいる。

【まちづくりの根底にあるのはひとづくり】
地域に必要とされる人財になり得る為には、地域益を追求できる事、人々を巻き込む事が求められるが所以、成長過程である人づくりが根底にある。説得力を兼ね備え人々を巻き込む力を持ってこそ青年会議所の活動が活きてくる。これから出会う多くの人とコミュニケーションを図りながら、人が創られ意義深いものにしていこうではないか。我々の組織だけで満足するのではなく、また利己的に考えていても視野は広がらない。他団体と連携し、組織同士が地域の為の競い合いを始めた時こそ、真の強さがそれぞれに発揮されるのである。イノベーションの連続の中で、強さというものを同時に学び、この組織を活かしていこう。そして、リーダーシップを得ていくにはフォロワーシップも同時に学ばなければ真のリーダーにはなれない。リーダーとは「人を寄せる力ではなく、人の力を寄せる力を持つこと」であり、その力を活かし人の上に立つのではなく、人の役に立つことができる人財になることである。その資質を身につけるには、様々な選択をその時のベストで考えて決めていく事が求められ、相手を慮る事を怠ってはならないのである。そして手を携えながら、地域の事を本気で語らい未来を見据えていけば互いの意識が向上する。
たとえ最低な選択だったとしてもリスクヘッジはもう止めて、やる事に意義があり挑戦する者だけに真の構想が見えてくるはずである。だからこそ人の役に立つことを考え、人間力を高めて欲しい次第である。我々青年が実践的運動を先導し、共に上を向いて歩くのだ。

【拡大と共に地域の中で存在感を表す】
近年の青年会議所は、メンバー減少の一途を辿っている。青年世代の人口減少の問題もあるが、その前に会員拡大の失敗と退会者がいることも要因である。その退会の理由の大半は意義を見出せない、または魅力を人に伝える事が出来ない、続ける理由が見つからないと魅力がわかる前に、そして活かしきれずに退会してしまっているのである。これには既存メンバーにも責任がある。フォロワーシップも学んでいかなければ退会を考えている人間にインスパイアさせる事は困難であり、それに至る情熱が足りないのだ。
一人の人間と出会うことで一冊の本を読むより意義があると私は考える。個性、知識、見識、胆識と人間の可能性に、その人が持つポテンシャルは計り知れないのであり、最終回が見える空想の本より人と繋がることは実体験で学ぶ事ができるし、その人間そのものがページの増えていく終わりなき無限の本である。そして仲間を増やす事はイコール自分の本棚を埋め尽くしていくことであり、知識と胆識を兼ね備えた人財として新たなアイディアが生まれるであろう。だからこそ拡大しない手はない、仲間を増やし己の財産にして地域のリーダーを多く輩出するのだから明るい豊かな社会を実現させる近道である。「三流は金を残し、二流は名を残し、一流は人を残す」
青年会議所は卒業された先輩達から拡大を続け、志を受け継いで頂いた。これこそが組織の大いなる財産であり、これからの仲間、そのまだ見ぬ後輩達のために残していかなければならないものである。何をやるかではなく、誰と活動し何を残すのかで、強烈な現体験ができるはずである。しかし続けたくても続けられないメンバーが現実にいたのだ。今まで通りのやり方では減少する可能性もあることは否定できない。だからこそ体制を変えるべき事、守るべき事を見極め、やり方でなく在り方として志を持って拡大意識をあげて、組織の存在意義を見出し残していかなければならないのである。
一人ひとりが会員拡大の重要性を認識し、自らが率先して会員拡大政策を計画・立案・実行・継続ができる環境を整える必要がある。数は大いなる力になるのだから、昔ながらの経験的なヒエラルキーに戻るまで私はやり続ける。

【学問なき経験は、経験なき学問に勝る】
今日まで青年会議所は自らの靴底を減らし、経験によって学んできたものが大半を占め、脈々と受け継がれてきた運動のプロセスを大事にし、波及させてきた。人間的な能力を磨いていくには、あるいは社会力を身に付けていくには学力だけではできないのであり、どこまでいっても全ては人と人の出会いから始まるのである。その行動で感動を与える人は高い志を受け継いでいるのだから、出会った青年達同士で行動すれば大きな事が成し遂げられる。行政や民間では出来ないことをやる、それが青年会議所の役目である。青年会議所はどんな人間でも同じ土俵で戦え、経験を積んだ者だけが成長していくのだ。後ろを振り向かずに学び我々だからできることをやり遂げ、意識を底から漲らせ立ち上がろうではないか。  
会社の大小、個人の能力、利害関係なく、その人そのものがどうすればできるかを精一杯考え、行動していく姿に惚れメンバー同士で互いに手を携えていく、だからJCは面白いし、信頼関係が強くなる。それが経験なき学問に勝るのだ。出来るか出来ないかではなく、やるかやらないか、だからやると決めたのならば本気で向き合い、その者同士が組んだら底知れぬ力が発揮されるはず。

【2020年東京オリンピック、パラリンピックの機運】
シンギュラリティの到来によって、目を向けるスポーツには計り知れない力が渦巻いている。日本でのオリンピック競技大会開催に向けて、政府目標は訪日旅客40,000人をあげている。この機運に手をこまねいて待っているわけにはいかない。団体間、行政と連携しこの地域のビジョンを描く機会となる。2018年度国際フェスティバルにおいて、おもてなしの心とは何かを追求して多くの外国人に日本らしさを感じてもらいたい。東京一極集中の是正を図る機会となり得るためにも地方からの発信と、この地域に地域益をもたらすことができる事をこれからも考案し、熊本の中の菊池ではなく日本の中の菊池を目指し、この地域の良さを引き出し外国人に対して魅力を感じられるものを発信していけば意義深いものになる。 
コスモポリタンとまではいかないが、この先この地域が国際化になっても日本の矜持を持って対応力を身につけてもらいたい。決して押し付けではなく、地域同様の魅力溢れる人財を生み出すものに繋げ、少しずつ柔軟に受け皿をもっていきたい。それには我々が先頭に立っていき、この地域に住まう人々にこの国に生まれて良かった、この地域に生まれて本当に良かったと次世代に繋げていくことができる礎を築き、華やかな未来を描く。そして、2020年の機運にJCが先駆けるのだ。

【組織運営の真髄】
青年会議所は、入会すると、利害関係や地位などの背景は全く関係なく、公平に議論の場を与えられ、自他ともに修練そして成長する。そんな青年らしさで満たされた厳しい道場なのだ。その姿はこの組織の尊さであり、そして強さでもある。青年会議所の精神を身に纏った先輩達も、それぞれの立ち位置でリーダーシップを発揮しており我々の組織を様々な形で支えてくれている。そのような状況下だからこそ、市民、行政、企業などの関わりが深くなるのは必然であり、組織の透明性や運動への関心が高まるのも自然の摂理なのだ。しかし、我々が地域や市民からの評価を過度に意識、ましてや自分自身を優位に自己評価するようでは、青年らしさを欠いてしまうのも事実である。つまり青年である特権を活かし、時代を切り拓く先駆者として果敢に挑む姿勢を持ち続けるためにも、この組織を支える運営の担いは大きいのである。運動と運営。この両輪がいつも互いに相乗し合う関係にあるからこそ、青年らしさをもった運動と運営の秩序が両立する盤石な運動体を形成することが可能となるのである。
青年会議所の組織運営の秩序とは、品格ある青年として形式を重んじた厳格な諸会議運営を始め、費用対効果や相対支出が適合した財政出動などのJCプロトコルの要素から成り立っている。これら全ての要素は個別で管理されるのではなく、運動の質を飛躍的に向上させるためにも、互いの配慮ある有機的なつながりが大事である。  
会議の中で苦言があっても受け止める事ができない、責任を逃れようとしているなど、こういった路線になり青年らしさが欠けてくると、たとえ事業予算やアイディアがあろうとも、最高のパフォーマンスを発揮する運動体を形成することはできない。即ち我々は「何をする組織であるのか」を問う前に「どのような組織なのか」が問われており、まずは、人間でいう人格を形成しなければならないのである。 
運営は運動を側面的に支える立場であるからこそ、明確なビジョン、そして、長期的な展望をもった同志でなければならない。そうすることにより血液が循環するのだ。まずは、寄り添う・目標値を掲げる・目線を合わせ足並み揃えることである。そこには共により良い運動をつくるといった青年としての矜持が欠かせないのである。


全ての成功の鍵は、挑むと自分で決めたかどうかだ。活力漲らせ覚悟を決めて挑めば、必ずあなたは成長し、この地域に必要とされる人財になる。そして華やかに未来への道を歩むのだ!

2019年度 一般社団法人 菊池青年会議所
第三十二代理事長
吉岡 聖昇